キャリアカウンセラーは、クライアントのキャリア開発や職業選択に関する支援を行う専門家です。
無資格でも活動できますが、ニーズに適したアドバイスやガイダンスを提供するためにも、適切な資格取得が求められます。
そこで今回は、キャリアカウンセラーに関する資格について詳しく紹介していきます。キャリアカウンセラーの仕事内容や年収も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
キャリアカウンセラーとは
キャリアカウンセラーとは、キャリアや職業に関する相談や支援を行う専門家です。仕事内容と年収をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
キャリアカウンセラーの仕事
クライアントが自己理解を深めて適切なキャリア選択を行い、充実した生活が送れるようするのがキャリアカウンセラーの仕事です。
職業に対する適性や価値観などを評価しながら、将来の目標を明確化するためのアドバイスを行ないます。
適職や転職活動のサポートもキャリアカウンセラーの仕事です。場合によっては、メンタル的な悩みに対応します。
キャリアカウンセラーの年収
キャリアカウンセラーの平均的な年収は、400万円~500万円程度と考えていいでしょう。ただし、個々の経験やスキル、勤務先の地域、雇用形態などによっても異なります。
キャリアカウンセラーに役立つ資格
キャリアカウンセラーは無資格でも活動できますが、次のような資格を保有していれば、知識やスキルを示すことができます。
・キャリアコンサルタント
・キャリアコンサルティング技能士
・CDA資格
・NPO生涯学習認定キャリアカウンセラー検定試験
・GCDF-Japan試験
それぞれ詳しく見ていきましょう。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、2016年に創設された国家資格です。名称独占資格なので、資格を持っていなけば「キャリアコンサルタント」や、それと紛らわしい身分を名乗ることはできません。
キャリアコンサルタントの受験資格を得る方法は、次の3つです。
・厚生労働大臣が認定する養成講習の課程を修了する
・実務経験を3年以上積む
・「キャリアコンサルティング技能検定」の学科試験または実技試験に合格する
なお、「キャリアコンサルティング技能検定」は最低3年以上の実務経験がなければ受験できません。最短で受験資格を得たいなら、養成講習の課程を修了するのがおすすめです。過程終了までは最短で3か月ほどになります。
合格率を見ると、養成講習の修了者がもっとも多くなっています。
受験資格 | 学科合格率 | 実技合格率 |
養成講習修了 | 83% | 65.8% |
実務経験 | 73.3% | 50.1% |
技能検定合格者 | 50% | 57.1% |
キャリアコンサルタントは国家資格ですが、試験を実施しているのは「JCDA(日本キャリア開発協会)」と 「キャリアコンサルティング協議会」です。
試験に合格後、厚生労働省のキャリアコンサルタント名簿に登録すると、キャリアコンサルタントを名乗れるようになります。
GCDF-Japan試験
GCDF-Japan試験は、世界15ヶ国で採用されている国際的キャリアカウンセラー資格「Global Career Development Facilitator」の日本版です。
日本キャリア開発協会(JCDA)が主催する民間資格で、キャリアカウンセリングの基本的な知識やスキルなどが評価されます。
CDA資格
CDA(Career Development Advisor)資格とは、日本キャリア開発協会(JCDA)が認定する民間資格です。資格の保有者は専門家としての知識やスキルを証明されます。
なお、資格認定を受けるためには、条件を満たしたうえで「CDA会員」として日本キャリア開発協会に入会する必要があります。
キャリアコンサルティング技能士
キャリアコンサルティング技能士は、国家検定「キャリアコンサルティング技能検定」に合格すると名乗れる称号です。国家資格ではなく「国家検定」となります。
キャリアコンサルティング技能検定では、キャリアコンサルティング業務を行うために必要な知識や技能の習得レベルを評価されます。
なお、キャリアコンサルティング技能士は2級と1級に分かれています。
2級 | 1級 |
熟練レベルのキャリアコンサルタント | 指導レベルのキャリアコンサルタント |
受験資格・5年以上の実務経験がある・3年以上の実務経験があり、キャリアコンサルタント試験に合格しているなど | 受験資格・10年以上の実務経験がある・2級の技能検定に合格し、3年以上の実務経験があるなど |
求められる能力の水準はキャリアコンサルタントよりも上です。
一般的には、国家資格「キャリアコンサルタント」を取得して実務経験を積んだうえで、キャリアコンサルティング技能士2級を目指します。
まとめ
キャリアカウンセラーとして顧客からの信頼を得るためにも、国家資格「キャリアコンサルタント」の取得を検討してみてもいでしょう。
キャリアコンサルタントの資格を取得したうえで、他の民間資格取得や方向性を決めても遅くはありません。
資格を取得すれば、より専門的なキャリア支援や相談業務に携わることができます。クライアントのキャリア形成に関する質の高いアドバイスも提供できるようになるでしょう。
コメントを残す